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【第4日】女子準々決勝の注目カードは、桜花学園が八雲学園を下してベスト4進出!

2018年8月5日

 愛知県を舞台にした「平成30年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(以下、東海インターハイ)」は大会4日目。男女の準々決勝がおこなわれ、ともにベスト4が出そろった。

【男子】
中部大学第一(愛知)、東海大学付属諏訪(長野)、開志国際(新潟)、明成(宮城)

【女子】
岐阜女子(岐阜)、大阪桐蔭(大阪)、桜花学園(愛知)、四日市商業(三重)

 前日までのマルチコート(複数面)からメインコートに改装され、より観客の注目を集めるようになった女子準々決勝のなかでも、特に注目を浴びたのが第3シードの八雲学園(東京)と、地元・愛知の桜花学園の一戦だった。理由は明白。後者は言わずと知れた高校女子バスケット界に君臨する、全国制覇62回を誇る名門校。一方の前者には昨年度のウインターカップで一試合の最多得点記録となる62得点をたたき出し、今年度の女子日本代表候補にも選ばれた奥山理々嘉がいる。両校は昨年度のウインターカップの3位決定戦でも対戦しており、そのときは80-53で桜花学園が勝っている。
 桜花学園にとっては地元インターハイで優勝を果たすことは今季の大きな目標の一つであるはずだし、八雲学園にとってもウインターカップの借りを返す絶好の機会になった。注目されないはずがない。
 結論から言えば74-48で今回も桜花学園に軍配が上がった。

桜花学園⑧平下愛佳

桜花学園⑧平下愛佳

 桜花学園は大会直前にエースの伊森可琳が前十字靭帯を断裂して、エントリーから外れることになった。当初、この八雲学園戦まで勝ち上がれば、奥山をマークする役割はその伊森が請け負うことになっていた。しかしケガで出られなくなったことで、井上眞一コーチは「ディフェンスの脚力のある選手を」と考え、2年生の平下愛佳にその役割を担わせることに決めた。しかし平下は大会直前まで「FIBA U17女子バスケットボール ワールドカップ」に出場していた選手である。
 平下が言う。
「伊森さんのケガの状態はベラルーシにいたのでよくわからなかったんです。ワールドカップが終わって帰ってきて、その状態を知ったところに井上先生から『お前が守れ』と言われたんです。正直なことを言えば、それを聞いたときは『守れるかな?』と思いました」
 それでも相手チームのスカウティングを欠かさず、大会中であっても前夜には対策を練習する桜花学園である。奥山の動きを徹底的に分析し、ポストアップに対してはボディーチェック、ドライブに対しては得意ではないほうへ方向づけをして奥山の得点力を封じ込めた。
「前半は(ボディーチェックをしたおかげで、奥山が)あまりポストアップをしてこなかった。後半はさすがにしてきたけど、そのときには20点差が開いていたから、八雲学園が追いつくために3ポイントシュートを狙ってきた。あそこで2点ずつコツコツと取られるほうが嫌だった」
 桜花学園の井上コーチがそう振り返れば、マークをしていた平下も前半こそボディーチェックができたと言うが、後半についてはこう振り返っている。
「後半は集中力が切れて、得点を取られてしまいました」

八雲学園④奥山理々嘉

八雲学園④奥山理々嘉

 勝負に「たられば」はないのだが、もし平下が集中を切らしていた後半に八雲学園が3ポイントシュートではなく、あくまでもエースのポストアップにこだわっていたら、結果はもう少し違うものになっていたかもしれない。
 実際のところ、奥山自身もパス&ランからポストアップするのだが、アウトサイドでボールを持つチームメートはシュートを打つことだけを意識していた。
「ハーフタイムに『インサイドを使うために、まずアウトサイドからシュートを打ちなさい』という指示がありました。でも、だからといってアウトサイド一辺倒になってしまってはいけませんでした。チームとしてそういう意識が徹底できなかったところがあるのだろうと思いますし、私もキャプテンとしてチームをまとめ、引っ張ることができませんでした」
 目を赤く腫らした奥山はゲームを、特に後半の展開をそう振り返る。
 むろん奥山自身の調子も、今大会を通じて上がっていなかったのは本人も認めるところだ。
「勝ちたいという気持ちが強すぎて、『決めなきゃ、決めなきゃ』って思っていたのかもしれません。高木(優子)先生からも『気負いすぎ。だから思い切り打てていないんだ』と言われたんですけど、今日もそれが出てしまったように思います」
 そして奥山はこう続ける。
「得点を取ることが自分の役割なのに、それができなくて、みんなが不安になってしまいました。私自身もシュートが入らないことで、いつもよりも倍疲れました。我慢の時間帯が多くて、攻めきることもできなくて……」

 全国のベスト8レベルにもなれば、結果に差はついても、内容は紙一重である。ちょっとした不調和が40分を通して徐々に広がっていき、勝敗を分けてしまう。逆に言えば、生じた不調和を40分のなかで修正し、対応していくことで勝敗が変わることもある。バスケットの奥深さであり、醍醐味と言ってもいい。
 今大会の特に注目すべきプレーヤーの一人、奥山が東海インターハイを去った。同じく女子日本代表候補に選ばれた今野紀花(宮城・聖和学園)や、女子U17日本代表のエース、野口さくら(愛知・安城学園)もすでにいない。
 チームで戦えるチームは強い。そのことを証明するかのような女子準々決勝だった。

 明日は男子の準決勝が10時から一宮市総合体育館で、女子の準決勝が13時からパークアリーナ小牧でおこなわれる。
 夏の頂点まであと2つ!

実施要項GUIDANCE

試合日程・結果SCHEDULE

8月2日(木)   男女1回戦

8月3日(金)   男女2回戦

8月4日(土)   男女3回戦

8月5日(日)   男女準々決勝

8月6日(月)   男女準決勝

8月7日(火)   男女決勝