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【最終日】東海インターハイ2018を制したのは開志国際と桜花学園!

2018年8月7日

 愛知県を舞台にした「平成30年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(以下、東海インターハイ)」は大会最終日を迎え、男女の決勝戦がおこなわれた。男子は開志国際(新潟)が地元インターハイでの初優勝を目指す中部大学第一(愛知)を破り、創部5年目にして初優勝を遂げた。4年連続同一カードなった女子の決勝戦は、岐阜女子(岐阜)を破った桜花学園(愛知)が2年ぶり23回目のインターハイ制覇を成し遂げた。

開志国際6和田蓮太郎

開志国際6和田蓮太郎

「46-46で第3ピリオドを終えてベンチに戻ってきた選手たちが全然焦っていなかったことと、今年のテーマとして体育館に貼ってある『凡事徹底』という言葉を選手たちがよく体現してくれました」
 開志国際の富樫英樹コーチは決勝戦をそう振り返る。「凡事徹底」とは誰もができることを徹底すること。その徹底を富樫コーチは「極めること」とも言っている。
「ただやるだけではダメなんです。誰にでもできることを極めるまでやる。追随を許さないと言ってもいい。そのために基本を大切にしようと選手たちには伝えてきたんです」
 その象徴が開志国際のチームスタイルでもあるディフェンスとリバウンド、そして速攻だった。富樫コーチも「大事なところで速攻が出たのはチームの勝利です。選手たちはベンチに戻ってくるたび、口々に『走るぞ、走るぞ』と言っていました。これがチームの勝利だなと」
 敗れた中部大学第一の常田健コーチも、後半に速攻を出すように指示を出したが、選手たちにそれだけの体力は残っていなかった。
「開志国際よりも1試合多く(1回戦から)戦ってきた分、正直なところ選手たちの疲労の色も濃かった。その分動きが悪かったように思います」

 富樫コーチはまた、ゲームが始まるまでお互いの留学生同士によるマッチアップに多少の不安を抱えていたという。その予感が的中し、まずは開志国際の留学生がファウルトラブルに陥る。しかし後半に入ると一転、中部大学第一の留学生がファウルトラブルになり、そのままファウルアウトしてしまった。ここがひとつの勝敗の分かれ目だったかもしれない。
「先にウチの⑭ジョフ・ユセフがファウルをしましたが、後半、中部大学第一の留学生がファウルトラブルに陥ったことは、こちらにとってとても助かりました」
 富樫コーチがそう言えば、中部大学第一の常田健コーチは
「⑮バッド(バドゥマニ・クリバリ)が4回ファウルをしたとき、交代させようと⑧ブバカー(・ンディアイエ)を準備させたのですが、バッドが『やりたい』という意志表示をしたので、そのまま代えない選択をしました。ゲームに勝つポイントはそこではなかったのですが、私が勝負を焦ってしまいました」
 と、自らの采配ミスを悔やむ。

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 もちろんそれ以外にも敗因はかあるが、それは出場権を得たウインターカップで返すつもりだと常田コーチは考えている。
「選手たちは今回の結果(準優勝)に満足していないと思います。(キャプテンの)中村拓人がいなくても優勝したいと思っていたはずです。この悔しさに対して彼らがこれから何をするのか。彼らの変化を見ながら、ウインターカップまでのチーム運営をしていきたいと思います」
 負けて悔しいと思うのは誰もが同じ。そこからどう立ち上がって、どのような行動を起こすかで次の勝負は決まる。つまり負けた時点から、もしくは勝った時点から次の勝負は始まっているのである。

創部5年目でインターハイを初めて制した開志国際

創部5年目でインターハイを初めて制した開志国際

 岐阜女子との激戦を制した桜花学園の井上眞一コーチは2回戦の昭和学院(千葉)戦の前に、ミーティングでこう告げたという。
「今年のチーム(桜花学園)は明らかに力がないけれど、大会を通してチームが伸びていった代もある。今年はそういうチームにしたい」
 それまでいくら厳しい練習をしても期待した反応を示さず、大会前に大学生や実業団などと練習試合を組んでも、ことごとく大差で敗れていた。しかしそんなチームコンセプトを伝えた昭和学院戦で残り2秒の逆転勝利。選手たちは悪い内容ながら勝ちを拾ったことで自信をつけて、それ以降「戦い方がインターハイ前と違ってきた」と井上コーチは認める。

桜花学園④坂本雅

桜花学園④坂本雅

 その最たる例が女子日本代表候補の④奥山理々嘉を擁する八雲学園(東京)戦で、そこから波に乗り始めた。
 決勝戦ではキャプテンの④坂本雅が積極的に攻め、それにつられるように1年生ガードの⑩江村優有も積極的に攻めた。女子U17日本代表として「FIBA U17女子バスケットボール ワールドカップ」に出場していた平下愛佳がチームトップの21得点をあげると、ナイジェリアからの留学生、⑭オコンクウォ・スーザン・アマカも17得点・21リバウンドのダブルダブルでチームを引っ張った。エースの伊森可琳のケガによるエントリー変更でそのポジションに入った2年生の岡本美優も思い切りのいいプレーでチームに流れをもたらした。
「この半年間で伸びたのは気持ちの強さ、相手をやっつけようという戦う気持ち。そうした心の成長が一番大きい」
 井上コーチが選手たちの成長をそう評価すれば、キャプテンの坂本はインターハイを通じてチームが変わっていったと実感する。
「スタメンが変わるなど大会前はけっして完璧な状態ではなかったです。でもインターハイで試合をやるにつれて、みんなの息が合うのがわかったし、一人ひとりが成長していると試合を通してわかったので、今日は自信を持って試合に臨むことができました」
 タレント集団と思われがちな桜花学園の選手たちだが、彼女たちもまた普通の高校生である。ちょっとしたことに傷ついたり、落ち込んだりしながらも、そこから這い上がっていくことで頂点をつかんでいる。
 そう考えると、東海インターハイは桜花学園にとって単に優勝回数を増やしただけでなく、自分たちの成長を実感し、さらに強く成長していきたいと思わせる「はじまりの大会」でもあったわけである。

 インターハイは全国高校バスケの“新人戦”といった側面もある。今大会の結果を経て、全国各地のチームは、冬のウインターカップへと照準を合わせる。高校生たちの熱い戦いはまだ始まったばかりとも言えるのである。

2年ぶり23回目のインターハイ優勝を果たした桜花学園

2年ぶり23回目のインターハイ優勝を果たした桜花学園

実施要項GUIDANCE

試合日程・結果SCHEDULE

8月2日(木)   男女1回戦

8月3日(金)   男女2回戦

8月4日(土)   男女3回戦

8月5日(日)   男女準々決勝

8月6日(月)   男女準決勝

8月7日(火)   男女決勝